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― 立ち往生は「事故」だけでなく「行政処分」の対象になります ―

本格的な降積雪期を迎えるにあたり、国土交通省より、運送事業者に対して輸送の安全確保の徹底を求める通知が発出されました。
毎年のように発生する雪道での事故や車両の立ち往生を受け、冬用タイヤ未装着等が原因で事業用自動車が立ち往生した場合、運送事業者への監査・行政処分の対象となることが、あらためて明確に示されています。


❶「スタッドレスを履いている」だけでは不十分です

降雪期の指導で最も多い誤解が、
「冬用タイヤを装着しているから大丈夫」という認識です。

実務上、特に注意すべきポイントは以下です。

  • ✔ スタッドレスタイヤの溝の深さは十分か
  • ✔ 夏タイヤと混在していないか
  • ✔ チェーンを「積んでいるだけ」になっていないか
  • ✔ 装着判断を現場ドライバー任せにしていないか

国交省は、
早めのチェーン装着・携行の徹底、点呼時の確認まで含めて事業者責任としています。

👉 「判断が遅れた結果の立ち往生」も、管理不十分と見なされます。


❷ 降雪時は「運行するかどうか」の判断が最重要

降雪・凍結時に最も重要なのは、
無理に走らせない判断ができるかどうかです。

  • 気象警報・注意報が出ている
  • 通行止め・予告規制の情報が出始めている
  • 降雪が急激に強まっている

このような場合には、

  • 運行の一時見合わせ
  • 出発時間の変更
  • 配送・集配の停止判断

事業者側から明確に指示する必要があります。

「荷主に迷惑がかかるから」「ドライバーが行けると言ったから」
という理由で運行を継続した結果の事故・立ち往生は、
事業者の安全管理責任が厳しく問われます


❸ 点呼時に必ず確認したい「冬期チェック項目」

降雪期の点呼では、通常より一歩踏み込んだ確認が重要です。

最低限、次の点は必ず確認・指示しましょう。

  • ✔ 走行予定ルートの降雪・規制情報
  • ✔ 危険箇所(峠・橋・日陰・勾配)の共有
  • ✔ 無理な追越し・急操作をしないこと
  • ✔ 車間距離を通常時より十分に取ること

特に、
「急発進・急制動・急ハンドル」を避ける指導は、
雪道事故防止の基本です。


❹ 立ち往生=ドライバーの責任、ではありません

今回の通知で特に重要なのは、
立ち往生した場合、ドライバー個人ではなく「事業者」が対象になるという点です。

  • 冬装備の管理は適切だったか
  • 点呼・指示は十分だったか
  • 運行判断は妥当だったか

これらが不十分と判断された場合、
監査・行政処分の対象となります。

👉 つまり、
「起こさない仕組み」を作っているかどうかが問われます。


組合としてのお願い

降積雪期の安全運行は、
1社だけの努力ではなく、業界全体の信頼にも直結します。

各事業者におかれましては、

  • 冬装備・点検の再確認
  • 降雪時の運行判断基準の社内共有
  • ドライバーへの事前指導

をあらためて徹底していただき、
事故・立ち往生ゼロの冬を共に目指しましょう。


参考(国土交通省通知)

「降積雪期における輸送の安全確保の徹底について」
(令和7年12月4日付)