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今年の11月は、厚生労働省、中小企業庁、公正取引委員会が連携して取り組む「『しわ寄せ』防止キャンペーン月間」です。このキャンペーンは、大企業や荷主など、取引先から中小事業者への不当な負担(「しわ寄せ」)を防ぎ、中小企業の「働き方改革」を実質的に進めることを目的としています。

特に運送会社の皆様にとって、「しわ寄せ」の防止は、長時間労働の是正や安全確保、そして持続可能な事業運営に直結する極めて重要なテーマです。

🚨運送業界で発生しやすい「しわ寄せ」とは?

「しわ寄せ」とは、主に大企業(荷主・元請けなど)の「働き方改革」の取り組みが、適正なコスト負担や納期の設定を伴わずに、取引先の中小事業者へ不当な負担として転嫁されてしまうことです。

運送業界で特に問題となりやすい具体的な「しわ寄せ」の事例としては、以下のようなものがあります。

  • 長時間の恒常的な荷待ち(待機時間): 荷主都合による非効率な積み下ろし作業や、発着荷主での過度な待機時間。これはドライバーの休息時間や拘束時間の基準違反につながる深刻な問題です。
  • 適正なコスト負担を伴わない運賃・料金の据え置き: 燃料費や人件費などのコスト上昇に見合わない運賃・料金で取引を続けること。
  • 急な短納期発注・直前の仕様変更: 無理な配送スケジュールを強いられることで、安全運転に影響が出たり、ドライバーの勤務間隔が確保できなくなったりするリスクがあります。
  • 書面化されない取引: 運送条件や運賃・料金が明確に書面化されないことによるトラブルや不当な値下げ要請。

これらの「しわ寄せ」は、運送会社が本来進めるべき時間外労働の上限規制(いわゆる「2024年問題」)への対応を阻害し、ドライバー不足をさらに深刻化させる原因となります。


📣キャンペーン月間の主な取り組み

厚生労働省などは、このキャンペーン月間を通じて、集中的な周知・啓発活動を行います。特に、都道府県労働局による「しわ寄せ」を生じさせることが懸念される大企業・荷主等への企業訪問や要請が実施されるなど、取引の適正化に向けた動きが活発になります。

運送会社の皆様は、この機会に社内でも「しわ寄せ」に関する問題意識を高め、元請け・荷主との健全な取引条件の見直しを進めることが重要です。


💡「しわ寄せ」でお困りの際は「下請け駆け込み寺」へ

もし、貴社が荷主や元請けからの不当な取引や、「しわ寄せ」に相当する行為で困っている場合、または取引の適正化に向けた相談をしたい場合は、以下の相談窓口を活用しましょう。

🛡️下請け駆け込み寺(中小企業庁・公正取引委員会)

「下請け駆け込み寺」は、下請法に関する取引上の悩みや、荷主との不当な取引慣行に関する問題について、中小企業からの相談を受け付ける窓口です。

  • 相談内容の例: 不当な運賃の値下げ要請、コストを転嫁しない現状維持の要求、荷待ち時間の改善要求、書面化されていない取引条件の明確化など。
  • 特徴: 相談内容に基づき、公正取引委員会や中小企業庁が迅速な調査や指導を行うことで、問題解決をサポートします。

協同組合のメリット: 協同組合を通じた声は、個別の会社からの声よりも業界全体の切実な問題として、行政や取引先に届きやすくなる場合があります。組合のネットワークを活用し、同様の問題を抱える他の組合員との情報共有や、組合としての提言活動を行うことも有効です。


✅運送会社として取り組むべきこと

このキャンペーン月間を機に、以下の取り組みを推進し、取引適正化と「働き方改革」の実現を目指しましょう。

  1. 荷待ち時間の記録と可視化: 荷主での待機時間(荷待ち時間)を正確に記録し、改善が必要な取引先に対して具体的なデータを基に改善を要請しましょう。
  2. 運賃・料金の交渉: 人件費や燃料費、働き方改革対応にかかるコストを明確に説明し、適正な運賃・料金への見直し交渉を行いましょう。
  3. 取引条件の書面化徹底: 運送依頼ごとに運賃、料金、付帯サービス(荷待ち時間を含む)、支払期日などを明確に記載した書面(運送契約書・発注書など)の交付を求め、証拠を残しましょう。

荷主との健全なパートナーシップは、物流の未来を守るために不可欠です。協同組合の力を結集し、業界全体で「しわ寄せ」のない、適正で持続可能な働き方を確立しましょう。

『しわ寄せ』防止特設サイト