小さい会社だから、企業理念なんていらいない。先代からそんなものはないし……。そんなの作ったて金にはならないよ…。
結構このような組合員の事業所様もあるかと思います。しかし、企業理念を持っていない組合員事業所様があれば、すぐにでも作るべきだと思います。社長室にかかっている企業理念も、玄関を開けた時にかかっている企業理念も、何の効果もないように思われがちですが、これこそ会社の方向性を決める羅針盤になるのです。会社が何のために会社を作って、その会社がどのように社会に貢献していくか、企業理念は私たちがどこに進もうとしているかを明確してくれるのです。社員も社員も経営理念のもとに同じ方向を見て進んでいけるようになります。参考になった本から抜粋させて頂きますので参考までご覧ください。
以下、小山雅敬氏著『経営相談室』=P145~P146より抜粋
企業理念は会社の存在理由の宣言です。何のために会社を作り、活動しているのかを社内外に知らせるものです。会社の規模にかかわらず(たとえ、従業員1人の会社であっても)、必ずなくてはなないものと言えます。なぜなら、企業理念はすべての企業活動の中心に位置づけられるものだからです。企業理念には、特に決まった作り方や定義があるわけではなく、経営者が何のために今の会社を作ったか、その根源的な想いを言葉(文字)にすればよいのです。文書の長短も全く無意味です。中には簡潔な一言だけであらわしている企業理念も見られます。なんでも良いとはいっても、もちろん自己の利益だけを追求するような企業理念は不適当です。会社が社会の中で果たす役割や存在価値を表すものがのぞましいでしょう。企業理念には経営者の想いが凝縮されており、その会社の経営方針や企業方針、人事食などの一切の経営活動の基軸になるため、会社のホームページの冒頭部分に掲げることは当然です。もし、企業理念が全くない会社(存在しても外部に明示していない場合を含む)であれば、その会社は羅針盤のない船と同じであり、そのような船に乗ろうとする人はいないでしょう。現在、運送業界の大きな悩みは人材が不足していることで、採用したくても応募する人がいない、とうのが実態です。もし良い人材を採用したければ、応援する人の立場に立って企業情報を積極的に開示し、不安を取り除く必要があります。企業理念、経営方針、人材育成方針、将来ビジョンなどを明示して安心感を与えることが何よりも大切です。企業理念の明示はその大切な第一歩と言えるでしょう。(以下省略)