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この度、環境省より、中小企業向けの環境マネジメントシステム(EMS)である「エコアクション21(EA21)」が、時代の変化に合わせてさらにパワーアップした**「エコアクション21ガイドライン 追補版 ~エコアクション21アドバンスト~」**として新設されました。

運送業界の皆様の経営に直結する重要なお知らせとして、新制度のポイントとメリットをご紹介します。

1.なぜ「アドバンスト」が必要なの?(背景と運送業界の課題)

近年、地球温暖化対策は世界的な急務となり、大企業からの「環境配慮」の要請は、私たち中小の運送事業者にも及んでいます。

  • 取引先からの要望増加: 大企業は、自社だけでなく、サプライチェーン全体(Scope3)のCO2排出量把握を求められています。これに伴い、運送事業者である皆様に対し、CO2排出量データの提出を求められるケースが急増しています
  • 国際的なルールへの対応: 今後、国際的な環境ルール(GHGプロトコルなど)に基づいたCO2排出量の算定と情報公開が、中小企業にも求められる時代になります。

この「アドバンスト」は、こうした時代の変化に対応し、皆様の事業を国際的な基準に合わせ、より強く、信頼される企業にするために新設されました。

2.「アドバンスト」に取り組む3つの大きなメリット

既にEA21に取り組んでいる事業者はもちろん、これから環境経営を始める事業者様にとっても、以下のようなメリットがあります。

メリット具体的な効果(運送業の場合)
① 大企業との連携がスムーズに!大手荷主様が求めるCO2排出量データ(Scope1・2)を、国際ルール(GHGプロトコル)に基づいて算定・提供できるようになります。これにより、取引先とのデータ共有や共同での排出削減の取り組みが容易になり、安定的な取引継続や新規参入に有利になります。
② 企業価値と競争力が向上!環境情報開示(CO2排出量など)が国際的なイニシアティブ(SBT、CDPなど)に対応できるようになり、企業の持続可能性や社会的価値の向上に大きく貢献します。環境に配慮した企業としてブランド力が向上し、選ばれる企業になります。
③ より精密なコスト管理が可能に!CO2排出量をより厳密に算定することで、ムダな燃料消費やエネルギー使用の状況を精密に把握できます。燃費改善や運行計画の見直しに活かせ、コスト削減に直結します。

3.今後のスケジュール

環境省では、この「エコアクション21アドバンスト」の令和8年度の運用開始を目指しています。

今後、制度の普及を目的とした「環境経営セミナー(仮称)」が全国数カ所で開催される予定です。

詳細につきましては、添付資料をご確認いただくか、下記より現行のEA21についてご確認ください。