• TEL: 024-923-1212
  • 私達はニッポンの物流を支えています

「働き方改革」によるドライバーの拘束時間規制(2024年問題)への対応に日々追われていることと存じます。しかし、今、皆様の会社が直面しているのは、単なる「時間」の規制だけではありません。

それは、企業の存続を揺るがす「過労死」のリスクです。

長時間の過重労働は、ドライバーの脳・心臓疾患、そして精神疾患による死亡(過労死等)に直結します 。ひとたび労災認定や訴訟問題に発展すれば、企業イメージの失墜、億単位の賠償リスク、そして何より優秀な人材の離脱という、取り返しのつかない事態を招きます。

遵守は義務!「知らなかった」では済まされない経営者の責任

過労死等を防ぐための対策は、企業にとって「努力目標」ではなく「法的義務」です。以下の対策が不十分な場合、法令違反として厳しい指導の対象となります。

  1. 【労働時間管理の徹底】
    • 長時間労働対策の実施と徹底的な遵守 。特にドライバーの時間外労働は、健康を害する「著しい疲労の蓄積」につながります。
  2. 【健康診断・事後措置】
    • 全ての従業員に対する健康診断の確実な実施 。
  3. 【産業医との連携】
    • 時間外労働が月80時間を超える労働者には、医師による面接指導を確実に実施しなければなりません 。

新しい働き方(テレワーク・副業)の「健康リスク」を管理せよ

時代とともに働き方が多様化する中で、本社・営業所スタッフを中心に「新しい働き方」を導入する際にも、経営者は新たな健康リスクに留意する必要があります。

  • テレワーク: 業務効率化のメリットがある反面、「仕事と生活の区別が曖昧になり、健康障害のおそれ」があります 。心身の不調に気づきにくいリスクにも注意が必要です 。
  • 副業・兼業: 人材獲得・流出防止のメリットがある一方で、長時間労働によって労働者の健康が阻害されないよう、健康確保を図ることが企業の重要責務です 。

これらのリスクを把握し、労使間で十分に話し合い、適切な労働環境を整備することが、優秀な人材を惹きつけ、定着させるための「最強の福利厚生」となります。

過労死をゼロにし、健康で充実して働き続けることのできる社会へ — この実現こそが、運送事業を未来へ繋ぐ唯一の道筋です。この対策BOOKを、ぜひ社内の安全・衛生管理体制の見直しにご活用ください。


過労死等防止対策推進シンポジウムが毎年11月の「過労死等防止啓発月間」に全国48か所で開催されています。健康経営とリスク管理の最新情報を得るため、ぜひご参加ください。

厚生労働省では「しごとより、いのち。」をスローガンに掲げ、貴社の経営リスクをゼロにするためのロードマップを提示し対策BOOKを提示しています。ぜひご覧ください。

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_64204.html